企業向け AI 業務委託の実務 / FIELD NOTES
アプリ保守の引き継ぎチェックリスト:継続して運用できる状態へ
資産、権限、日常確認、障害対応、変更記録を整理する保守引き継ぎガイド。通知障害の演習例付き。
公開済みアプリを保守担当へ渡す際、コードと管理者権限のほかに何が必要ですか?
保守の引き継ぎでは、依存する仕組み、異常の見つけ方、復旧方法、変更の判断者まで共有します。Microsoftの運用設計と障害管理の資料でも、状況の観測、責任分担、手順の演習が重視されています。担当者が実行できる資料にすることが目的です。
資産と責任者を一覧にする
本番URL、コードと配備先、実行環境、ドメイン、データベース、ファイル保存先、外部サービス、更新期限、責任者を記録します。本番とテストを区別し、依存関係と業務側の連絡先も示します。
アクセスは適切なアカウントで引き継ぎます。手順書には秘密情報そのものを貼らず、認証情報の管理場所と責任を記載します。退職者の個人アカウントに依存せず、権限のある保守担当者が必要な操作を行えるか確認します。
日常確認を実行可能な手順にする
重要な業務の流れごとに、確認の入口、期待結果、異常時の対応を記します。参照するログ、失敗記録、処理件数と、一件の処理を前後へ追跡する方法を説明します。
バックアップは対象、保存先、復旧方法を記録し、実際に復元できるか確認します。AI機能がある場合は、構成、プロンプトの版、評価用サンプル、変更後の確認方法も残します。
演習例:受付は成功したが通知が届かない
例として、問い合わせ画面では送信成功と表示されたのに社内通知が届かない状況を考えます。手順書では、まず受付記録の有無を確認し、次に通知処理の結果を調べ、保存と送信のどちらで問題が起きたか切り分けます。
保存済みなら、再送信を顧客へ依頼して記録を重複させず、未送信の通知を復旧します。影響範囲、暫定対応、担当者、復旧確認を記録し、解決後に原因と改善項目を加えます。
引き継ぎ演習で不足を見つける
受け取る担当者が自分の権限で日常確認と管理された復旧演習を行います。「説明済み」で終えず、一人で完了できない箇所を手順書へ補います。
- 資産、依存関係、本番環境、責任者がそろっている。
- 担当者のアカウントで必要な場所へアクセスできる。
- 重要な業務、ログ、異常時の入口を特定できる。
- 復旧、切り戻し、一時停止を確認済み。
- 変更履歴、未解決事項、次回確認日を共有済み。
引き継ぎ前の確認
- 実行できる手順書と責任を一緒に引き継ぎます。
- 受け取る担当者による演習で、資料の不足を確認します。
架空のプロジェクトと具体例は作業方法を説明するためのものです。実際の納品では、受領者の仕様と合意した作業範囲に従ってください。